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騎手コラム

過去10年・トレンドジャッジ

※新潟施行の2014年は対象外とする。
香港馬を除けば、ミッキーアイル(去年2着)以外の3着以内馬は6月以降に出走している。
(なお10年のキンシャサノキセキは3月出走、次走9月のセントウルSは出走取り消しも、前日の回避決定で出走体勢の仕上げを施していたために、これは休み明けとは考えない)

その年のサマースプリント王者は、2着2回、3着2回であり、まだ勝ったことはない。

牝馬は良く走る。14年を除いてこの10年で6連対。3着も4回ある。

血統傾向はサンデー系が優勢なのだが……。

馬券に絡んだ大多数が6月以降に出走歴あり
サマースプリント王者の勝利は未だなし
牝馬の好走が目立つ
サンデー系優勢だが……

過去10年・連対馬血統

今年のポイントは?

今年はサンデー系の有力馬が皆無に等しい状況。加えて昨年に輪を掛けた沈滞ムードの路線で、実績ほどの差はない。切れより持続力勝負か。

半年ぶりのビッグアーサー、6月以降牝馬の身で5戦目となるダイアナヘイローの扱いをどうするかも焦点。

なお天候は金曜から安定の予報。中山は良馬場濃厚だ。

有力馬・血統MMチャート

レッドファルクス 8点

(牡6、美浦・尾関厩舎)


叔母にスティンガー、サイレントハピネスなどがいる良血で、姉たちを見ても左周りや直線の長いコースの適性はハッキリしている。それでいて去年のこのレースを勝ったのは能力の証だろう。スウェプトオーヴァーボード産駒は混戦、馬群が固まって進むレースに強く、母の父にも近年のこのレースの主要父系サンデーサイレンスを持っていて、連覇の可能性は低くない。

セイウンコウセイ 6点

(牡4、美浦・上原厩舎)


前走は着順こそ人気を裏切った形になってしまったが、決して凡走とはいえず、この馬にしては速い時計によく対応したと思う。ただ、やはり高速決着(高速馬場でなくともGⅠレベルの速い馬場)になると今イチ足らないのは事実。叔父タイキフォーチュンや近親クラリティスカイはマイル、叔母タイキダイヤや叔父タイキリオンも時計が掛かる馬場でのスプリンター。良馬場ではアタマまでは厳しいとみる。

ビッグアーサー 5点

(牡6、栗東・藤岡健厩舎)


本来ならロードカナロアの後のスプリント界を引っ張るべき存在だったはず。しかし4歳夏の賞金半減ルール措置の煽りをモロに喰らい、GⅠ出走の賞金を満たすべく無理づかいを続けたことが響いてその後は順調さを欠いてしまった。今回も香港以来の出走で、かつ馬群が固まるレースは苦手なところもあり、高い評価はできない。

ファインニードル 7点

(牡4、栗東・高橋忠厩舎)


ヨーロッパ牝系で底力がある。坂のあるコースは歓迎で、中山適性もあり、また狭いところを割れる根性もある。ただアドマイヤムーン産駒だけに、時計は掛かった方がよく、あまり速くなると意外と脆い。外枠よりは内枠希望。ただ問題は、5月以降今回が6走目、6月以降4走目となること、さらにセントウルS勝ち馬は本番で勝てないこと。

ダイアナヘイロー 6点

(牝4、栗東・福島信厩舎)


もともと3歳春からスピード能力の片鱗は見せていた馬で、この連勝街道は晩成だったことを物語る。近親にステイゴールドを持つ牝系からも、質の高さは保証できる。ただ問題は、4連勝中の2つが阪神といっても、急坂のあるコースではパフォーマンスが落ちること。日本一の急勾配中山では全開といくかどうか。そしてこの馬も、6月最終週以降、連闘→中2週を含む夏場の使い込みは気になる。押さえまでか。

ダンスディレクター 8点

(牡7、栗東・笹田厩舎)


在来のロッチ牝系で、野芝適性は高い。またアルデバラン産駒は坂に強い。表面上の成績は京都に良績が集中しているが、これは坂どうこうよりコンディションの問題が大きい。坂が苦手な馬が阪神カップであの脚を使うことはできないはずだ。去年のセントウル、スプリンターズ大敗は深管骨瘤の影響が大きかった。まともな状態の今回なら違う。
あとは内枠で脚をためたい。大外はキツイ。

メラグラーナ 9点

(牝5、栗東・池添学厩舎)


とにかく弱点は道悪。それが回避できそうなのは何よりだ。前走のセントウルSは休み明けとして、また本番前として上々の試走だった。最も得意とする中山の良馬場、そして豪州血統で野芝も得意。牝馬でも引けは取らないレースであり、条件は整った。あとは真ん中から内寄りを引きたい。

伏兵馬・血統MMチャート

レッツゴードンキ 7点

(牝5、栗東・梅田智厩舎)


基本的には1400mからマイルがベストの血統であり、1200mならひと雨欲しかった。願いはハイペースとなって底力を問われる展開となることだが、さすがに難しそう。ただ混戦に強いので、押さえは必要だ。

フィドゥーシア 7点

(牝5、栗東・松元茂厩舎)


前走の大敗は負けすぎの気もするが、直線競馬を2度、しかも逃げる競馬で連続して使われた影響が出たのは間違いない。セントウルSを叩いていわゆる「ガス抜き」が出来たとみる。もともと折り合いは付くタイプで、強力な逃げ馬がいない今回、マイペースでハナなら押し切りまであっても驚けない。母ビリーヴとの2代制覇も可能性を帯びている。

モンドキャンノ 6点

(牡3、栗東・安田隆厩舎)


母は直線競馬でも活躍したスプリンター、父キンシャサノキセキは言うに及ばずだが、この馬はどうもフジキセキ×サクラバクシンオーと、父母それぞれ1代さかのぼった配合のように思える。1400mからマイルがベスト。前走で1200mを使って慣れは当然見込めるが、アタマまではどうか。押さえまでだろう。

ラインミーティア 5点

(牡7、美浦・水野厩舎)


こちらはフィドゥーシア以上に直線競馬を使われ続けたが、差し馬のため1200mへ久々に延長されたセントウルSで2着に差し込んできた。準在来牝系で野芝適性は高く、坂への適性もあるが、7歳でアイビス、セントウルの連続好走ではお釣りが残っているとは思えず、重い印は打てない。余裕があれば△を回すかどうか。

ブリザード 6点

(セ6、香港・P.イウ厩舎)


2010年の勝ち馬の香港馬ウルトラファンタジー(同厩舎)は、当時実績不足を取り沙汰されたが、それでもGⅡ勝ち、GⅠ連対はあった。ブリザードはそれよりもかなり劣る上に、出遅れ癖が出ているそうで中山で追い込み切れるかどうかは不安。ただし血統は、母の父はおなじみリダウツチョイス、またヌレイエフの3×3というかなりの近血配合で、ツボにハマれば爆発力はありそう。血統派なら資金に余裕があれば3列目に押さえるくらい。

スプリンターズS

大混戦だが、前走からの上がり目、そして馬場を考えると、メラグラーナが最も勝利に近いのではないだろうか。ただ極端な内、極端な外に入ると、そこをクリアするだけの強さはまだない。天気はクリアしたのであとは枠だけだ。
相手筆頭はやはりレッドファルクス。穴は盲点となりそうなダンスディレクター、そして前走だけで見限られそうなフィドゥーシアあたり。