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騎手コラム

過去10年・トレンドジャッジ

毎日王冠組の安定度が目立つ。近10年全ての年で3着以内に1頭は入っている。5勝・2着4回・3着4回だ。ただ、基本的に1頭だけで、複数頭3着以内に入ったのは1回だけ。
また毎日王冠最先着馬が来るとは限らないところがミソ。毎日王冠で差し損ねた馬が巻き返す例が目立っている。

6歳以上が連対したのは1回だけ。基本的には4,5歳馬のレースとなる。

牝馬が出てくればソコソコ走っている。この10年ではウオッカ、ダイワスカーレットの史上に残る名牝がワンツーした08年を代表として、ブエナビスタ、ジェンティルドンナが連対し、オウケンサクラやショウナンパンドラが4着。一線級の牝馬が出てきたら侮れない。

ディープインパクト産駒の勝利はスピルバーグだけ。2,3着止まりが多くなっている。

前年に3着以内に入った馬が2年連続で出てきた例は11回あるが、着順を前の年より上げた馬はゼロ。

宝塚記念以来なら休み明けは気にしなくて大丈夫。

毎日王冠組は近10年全てで1頭は3着以内に入っている。差し損ねた馬の巻き返しが目立つ
基本的に4,5歳馬のレース
一線級の牝馬は侮れない
ディープインパクト産駒は2,3着止まりが多い
前年の3着以内馬が前年から着順を上げたことはない
宝塚記念以来は気にならない

過去10年・連対馬血統

年月日 馬場状態 馬名 種牡馬 母父馬
1
2
1
2
1
2
1
2
1
2
1
2
稍重 1
2
1
2
1
2
稍重 1
2

今年のポイントは?

キタサンブラックがどこまで戻っているかがまず最大のポイント。さらに馬場が先週の東京のように悪化した場合の適性も重要となりそう。

毎日王冠で人気を裏切ったソウルスターリングの評価。

有力馬・血統MMチャート

キタサンブラック 9点

(牡5、栗東・清水久厩舎)


意外にも秋の天皇賞は初挑戦。戦績を見ればハッキリしているのだが、過去4戦続けて使われたことはダービー以降はなし。そして3戦目は全て敗れている。前走で大きく崩れたのは、大阪杯、春の天皇賞の反動が大きかったということで間違いないだろう。休み明けはとにかく強く、むしろプラスと考えるべき。問題は道悪になった場合だ。重馬場不良馬場は未経験。血統からは、普通の道悪ならこなせるはずだが、この馬はかなりの巨漢。滑るような馬場になったら良馬場ほどには走れない恐れが出てくる。道悪ならマイナス1点だ。

リアルスティール 7点

(牡5、栗東・矢作厩舎)


毎日王冠は完璧な勝利だったが、毎日王冠勝ち馬の苦戦傾向はやはり気になる。さらに、鞍上が当時と変わるのは決してプラスではないだろう。良馬場なら上位はあるかもしれないが、アタマは買いづらい。なお道悪はワンポイントマイナスだ。

サトノクラウン 7点

(牡5、美浦・堀厩舎)


好走凡走のパターンが全く見えない厄介な馬。過去2度の天皇賞秋は2ケタ大敗を喫しているが、共に休み明けが敗因かと思えば、他のレースでは問題なく走っており、これも関係ないと考えられる。2000m以上なら場を問わず常に買っておくべき存在と、割り切った方がいいかもしれない。道悪は血統からも間違いなく巧く、重不良になったら1点プラス。

サトノアラジン 8点

(牡6、栗東・池江寿厩舎)


毎日王冠であと一歩、例年のパターンだとキチンと巻き返すパターン。ただ、勝ちの少ないディープインパクト産駒、かつ連対も少ない6歳以上にも該当と、このあたりを考えるとヒモまでかの不安も……。なお切れ勝負の馬なので道悪には不安がありそうだが、全姉ラキシスは道悪は天才的に得意としていた。タイプは違うので一概に重ねられないが、個人的にはマイナスにはならないとみている。当日外差し馬場なら重視したい。

ステファノス 7点

(牡6、栗東・藤原英厩舎)


すでにこのレースで2着になっているわけだが、馬場によってかなり扱いが変わりそうだ。良馬場なら母方のダート要素はプラスに作用するが、道悪になると欧州的な要素が必要と真逆になる。この馬の場合は母がクロフネ×シーキングザゴールドで、祖母がゴールドティアラ。北米的なダートのパワーであり、できれば良い馬場でやりたいところ。ただ、どの相手でも勝ち切れないキャラクターと決めつけていいだろう。ヒモ押さえとしたい。

ネオリアリズム 6点

(牡6、美浦・堀厩舎)


血統的には2000mがベストで、マイルを使っていた時期がもったいないくらい。父ネオユニヴァースの産駒も、母方も芝の道悪に強く、馬場悪化はプラスとなる。鞍上シュタルケも道悪は乗れる騎手だ。ただ、もともと札幌記念からの予定を変更せざるを得ないほど香港遠征の反動が出ていたことは気になるし、秋になっても調整が軽い。状態面がネックだ。

伏兵馬・血統MMチャート

グレーターロンドン 8点

(牡5、美浦・大竹厩舎)


キセキの叔父で母が全姉という、今勢いのある血統だ。良馬場で切れるのはすでに証明済みだが、母方に入ったドクターデヴィアス(英ダービー)の効果で、芝の道悪への適性はとても高い。スタミナのある牝系ではないので、距離もマイルから2000mがベスト。体質が弱い馬なので、前走の反動がガクッと出る恐れはある。追い切りの内容には注目だ。

サクラアンプルール 7点

(牡6、美浦・金成厩舎)


札幌記念勝ち馬が天皇賞に直行した場合(函館施行除く)は、2005年以降で【2-0-2-1】と意外と安定している。さらに、高速決着が不得手なこの馬にとって、雨が降るのは大歓迎。キングカメハメハ産駒の東京芝の重不良複勝率は、近2年集計で5割近い。さらに近親に95年勝ち馬のサクラチトセオーがいる。ただ半兄サクラメガワンダーは3度挑戦して掲示板がなかった。穴馬としての押さえが妥当か。

シャケトラ 6点

(牡4、栗東・角居厩舎)


血統的には重厚な欧州タイプで、速い上がりや、スピードを求められると辛いところがある。瞬発力にも欠けるので、東京で速い上がりになるのが最も厳しいだろう。ハイペースのスタミナ比べ、あるいは道悪になれば好走の目も出てくるが……。個人的にはむしろ有馬記念で怖い1頭と見ている。

ソウルスターリング 8点

(牝3、美浦・藤沢和厩舎)


前走の敗戦は、休み明けでのテンションの高さ、押し出されるように逃げる展開となって後ろから古馬のプレッシャーを受けたことに尽きる。ガス抜きができた今回は、キタサンブラックの存在もあるので逃げなくて済むだろうし、展開もメンタルも大幅に上積みがありそうだ。軽視は禁物。血統のスケールはここでも通用するし、牝馬も割り引く必要は全くない。道悪になっても血統からは不問。

マカヒキ 6点

(牡4、栗東・友道厩舎)


皐月賞、ダービーが極限の競馬だったこと、フランス遠征の疲れは確実にあっただろう。リフレッシュ明けの宝塚は形をつけたが、その後は期待の割にはパッとしない。ただ、前走も33秒3では上がれており、前が止まらなかっただけという見方もできる。もし前が止まる展開、馬場になれば、押さえで一考の余地はあるか。

ミッキーロケット 6点

(牡4、栗東・音無厩舎)


瞬発力比べとなる良馬場ならかなり厳しかっただろうが、雨が降れば血統からは押さえが必要だ。坂を苦にするタイプなので、直線平坦部分が長い東京も、渋れば味方にできるはず。

ヤマカツエース 6点

(牡5、栗東・池添兼厩舎)


東京適性がどうかはまだ分からない。3回着外のうち2回は3歳時のマイルだし、もう1回の去年の天皇賞は外枠で掛かった。内枠条件、脚をタメたいところで、決して小回り専用とは思えない。その意味で、馬場が渋る見込みなのはプラスだ。余裕があれば押さえたい。

天皇賞(秋)

稍重までならキタサンブラックの優位は揺るがないとみるが、重、不良までいくと敢えて本命を打たずに対抗あたりに下げる手もある。その場合は身体のコンディションが整っていることが前提でグレーターロンドン、外差し傾向が出ていればサトノアラジンが面白いかもしれない。サトノクラウン、ソウルスターリングは馬場不問で評価が必要。穴なら渋った際のサクラアンプルールか。
※枠順はもちろん直前の馬場傾向なども踏まえた最終結論はレース前夜に【血統トレジャーハンティング】にて公開します。