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マイが聞く!スクリーンヒーロー担当・寺本厩務員インタビュー
2009/10/31(土)
‐:天皇賞(秋)に出走のスクリーンヒーロー担当の寺本秀雄厩務員にお話を伺います。
高:寺本さん、よろしくお願いします。
寺:はい、摩衣ちゃん、こちらこそよろしくね。
高:スクリーンヒーローが天皇賞に出走されるという事で、取材もたくさん受けられたんじゃないですか?
寺:いえいえ。それほどでも。
高:やっぱり昨年ジャパンカップを勝っているだけに、いつでも注目の的ですよね。
寺:いえ、去年は去年、今年は今年で、また初心に帰ってやっていますよ。いつまでも過去の栄光に浸っていられません(笑)。
高:なるほど。ちなみに前走の宝塚記念の後のスクリーンヒーローはどんな感じでしたか?
寺:そうね、宝塚記念のあとは、彼にとって疲労がピークに達していたのかもしれないですね。ほら、前の年の前半まで11ヶ月の間、ずっと休んでいたでしょう?それで夏に復帰して秋にいきなり頂点まで上り詰めたわけですから。春の遠征の3戦の疲れか、体の硬さや背中と腰にも疲れがありましたね。他にも目に見えない、彼にしか分からない疲れがあったんでしょう。
高:それで休み明けで戻って来るわけですけど、その時は何か見た目の変化などありましたか?
寺:そうですね、疲れは取れたと思います。あとは多少、筋肉の付き方も年相応の充実が見られたと思います。肩が微妙に盛り上がったり。昔の横綱の千代の富士みたいな肩の盛り上がり方までとはいかないですけど、こちらはちょこっと盛り上がってきました(笑)。
高:アハハ(笑)。まだ成長の途中なんでしょうか?
寺:どうなんでしょうね?こっちの方がヒーローに聞きたいくらいです(笑)。
高:アハハ(笑)。体もふっくらして戻って来られたようで。
寺:おかげ様でふっくらして、体に余裕がある感じで戻ってきましたね。その後調教を進めて、前回の追い切りでブリンカーを着け、気持ちが入ってガラッと変わってきましたよ。
高:ブリンカーを着けたのは初めてなんですよね?この年齢になって初めてブリンカーを着けるとヒーロー自体が拒否反応を示したりすることはないんですか?
寺:うーん、ヒーローも私も、少し優柔不断なところがあるから(笑)。
高:アハハ(笑)。
寺:ちょっと視野を狭めて、連覇がかかるウオッカに絞ってあげなきゃ(笑)。まあ、久し振りの競馬で久し振りの2000だから、あれよあれよという間にレースが終わってしまう?なんていう事も…という先生の判断でね。少しピリッとさせるには良いんじゃないかって。結果オーライでいってほしいです。
高:なるほど。
寺:実際、刺激になって、それからシビアな動きを見せるようになりましたから。彼なりにスイッチが入ったんじゃないかな。レース直前の追い切りではいつもメンコを外すから、水曜日の追い切りでもメンコを外していますからね。
高:レースに向かう態勢になってきたんですね。ちなみに、寺本さんから見て、ヒーローの調子の良い時とそうじゃない時の違いってありますか?
寺:調子の良い時は、馬も余裕があって体がムズムズするのか、こちらにイタズラしてくるんですよね。元気が無い時はヘンに大人しかったりしてね。まだ子供っぽい馬だから、ヤンチャな面が出ている方が調子は良いのだと思います。
高:そういうヤンチャさって、レースで競馬場に行った時も出るものなんですか?
寺:うーん、まあ普段と比べれば多少は抑えられていますね。馬子にも衣装じゃないけど、私がネクタイをして引いているのを見て、ヒーローも「ある程度はちゃんとしないと」と思っているのかもしれないですね(笑)。あと、応援横断幕も張り出してもらっていますから、それを見て「頑張らないと!」って思っていたりして。
高:確かに応援横断幕が張り出されていますよね。
寺:大勢のみなさんから応援されて、ありがたいですよ。でも今回は過去の栄光は忘れて初心に帰って、再出発というか、ゼロからのスタートでいきたいですね。小さな事からコツコツと。ヒーローも私もまだまだ若輩者ですから(笑)。
高:アハハ(笑)。それでは最後に抱負を聞かせていただけますか?
寺:今回は横綱級のメンバーが揃っているし、胸を借りるつもりでぶつかっていきたいです。それしかないですね。先週はいとこのアブソリュートも重賞を勝ったし、こちらも負けていられないです。密かに「去年のジャパンカップを勝っているんだぞ」という誇りは持ってね。ヒーローがヒーローになってくれるよう、願っています。
高:実力がなければアルゼンチンとジャパンカップの2連勝は出来ないですもんね。
寺:本当、あの感激をもう一度、ってね、上手くいってくれるといいですね。東京の舞台で熱い走りを見せてね、熱演して欲しいですよ(笑)。
高:熱演…あ「スクリーンヒーロー」ですもんね(笑)。応援しています。今日もありがとうございました!
寺:こちらこそありがとうございました。
スクリーンヒーロー
(牡5、美浦・鹿戸雄厩舎)
父:グラスワンダー
母:ランニングヒロイン
母父:サンデーサイレンス
祖母:ダイナアクトレス
通算成績:21戦5勝
重賞勝利:
08年ジャパンカップ(G1)
08年アルゼンチン共和国杯(G2)
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