【2回新潟】シースレス…小平奈由木の注目新馬レポート

シースレス
(牡2、美浦・加藤厩舎)
父:ウォーエンブレム
母:ネバーエンディング
母父:エンドスウィープ

父は米2冠の名馬、ウォーエンブレム。受胎率の低さに泣かされながらも、少ない産駒は確実に勝ち上がり、成長力にも富む。ブラックエンブレム(秋華賞)をはじめ、8頭の重賞勝ち馬を送り出している。先週のキーンランドCでは、一昨年の2歳牝馬チャンピオンに輝いたローブティサージュがみごとに復活の勝利を挙げた。

母ネバーエンディング(その父エンドスウィープ)は2勝をマーク。その全兄に8勝したボードスウィーパーがいる。現2勝のメイスンウォーは同馬の半兄にあたる。G1サラブレッドクラブにラインナップ。募集総額は1800万円円だった。

追分ファーム・リリーバレーでの育成時も軽快な動きが評判になっていた。4月28日には山元トレセンへ移ってスピードメニューを消化。6月27日、美浦に入厩した。400キロ程度のコンパクトなサイズではあっても、とても健康的。7月9日のゲート試験に合格すると、順調にペースアップされた。8月半ばになって左前を挫跖するアクシデントに見舞われたものの、短期間で回復。十分な乗り込み量を消化し、中身はしっかりできている。

岩田康誠騎手を確保し、9月7日(日)、新潟の芝1400mに向かう。いきなりエンジン全開となろう。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。