【5回京都】パルファンデュロワ…小平奈由木の注目新馬レポート

パルファンデュロワ
(牡2、栗東・西園厩舎)
父:キングカメハメハ
母:ブーケフレグランス
母父:ダンスインザダーク

2年連続してチャンピオンサイアーに輝き、ディープインパクトの登場後も勝ち鞍を伸ばし続けるキングカメハメハの産駒。コンスタントに勝ち上がるうえ、豊富な成長力にも定評があり、ローズキングダム(朝日杯FS、ジャパンカップ)、ルーラーシップ(クイーンエリザベス2世C)、歴史的な名牝のアパパネ(阪神JF、桜花賞、オークス、秋華賞、ヴィクトリアマイル)をはじめ、スプリント部門へはロードカナロア(スプリンターズS2回、香港スプリント2回、高松宮記念、安田記念)、ダート路線にベルシャザール(JCダート)、ホッコータルマエ(かしわ記念、帝王賞、JBCクラシック、東京大賞典)、ハタノヴァンクール(ジャパンダートダービー、川崎記念)、タイセイレジェンド(JBCスプリント)と、様々なカテゴリーに一流馬を送り出している。2歳ではミュゼスルタン(新潟2歳S)がタイトルを奪取。新たな大物の誕生が待たれる。

母ブーケフレグランス(その父ダンスインザダーク)は4勝をマーク。その姉兄にダイワルージュ(新潟3歳S、ダイワファルコンの母)、ダイワメジャー(皐月賞、天皇賞・秋、マイルCS2回、安田記念)、ダイワスカーレット(桜花賞、秋華賞、エリザベス女王杯、有馬記念)らがいる。重賞を4勝した祖母スカーレットブーケに連なる豪華なファミリー。同馬は待望の初仔である。社台サラブレッドクラブにて総額5000万円で募集された。

社台ファームで順調にペースアップ。6月5日にはグリーンウッド・トレーニングへ移動し、入厩に備えた。7月25日、栗東へ。8月1日のゲート試験をスピード合格したが、いったん放牧を挟んで成長を促す。10月17日に帰厩すると、ひと追いごとに動きが良化。先週の坂路では4ハロン53秒0、ラストも12秒7でまとめ、確かな性能をアピールしている。

11月22日(土)、京都の芝1600mに向かう。クリストフ・ルメール騎手で。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。