【5回東京】ハマヒルガオ…小平奈由木の注目新馬レポート

ハマヒルガオ
(牝2、美浦・堀厩舎)
父:クロフネ
母:ミスアンコール
母父:キングカメハメハ

前7年の総合サイアーランキングでは、5、5、3、2、5、8、9位と抜群の安定度を誇っているクロフネが父。スピード豊かな産駒が多く、芝・ダートを問わずコンスタントに勝ち上がるうえ、フサイチリシャール(朝日杯FS)、スリープレスナイト(スプリンターズS)、カレンチャン(スプリンターズS、高松宮記念)、ホエールキャプチャ(ヴィクトリアマイル)らのトップクラスを送り出している。

母ミスアンコール(その父キングカメハメハ)は1勝のみに終わったが、祖母ブロードアピールがシルクロードS、根岸Sなど重賞を6勝した強豪。JBCスプリントでも2着した。同馬の半姉にテンダリーヴォイス(現2勝、フェアリーSを3着)がいる。

ノーザンファーム空港で順調にペースアップ。6月19日、美浦に入厩した。26日のゲート試験にスピード合格したが、丁寧に手順を踏み、いったん北海道に戻って心身を整え直す。9月12日に帰厩。繊細な気性面に配慮してペースアップされた。右トモに軽い外傷を負ったため、10月前半は坂路で控えめなメニューに止めていたが、休まずに豊富な運動量を消化。コースでの本格的な追い切りに移っても、軽々と動けている。芝向きの柔らかいフットワーク。牝ながらたくましい馬格を誇り、パワーも兼ね備えている。

11月23日(祝・月)、東京の牝馬限定・芝1600mでデビュー。トニー・ベリー騎手に依頼している。



小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。