【フェブラリーS】大器がG1初挑戦アスカノロマン「すべて予定通り」

17日、日曜東京11レース・フェブラリーS(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。前走、東海S1着のアスカノロマン(牡5、栗東・川村厩舎)は、太宰啓介騎手を背にCWコースで単走追い。直線で鞍上が軽く促すとスムーズに加速して6F83.2-66.6-52.7-39.4-13.4秒をマークした。

先週、7Fの長めをシッカリと追われて、最終追い切りは文字通り微調整ながら、雄大な馬体から繰り出されるフットワークは豪快そのもの。オープンに昇級後、重賞ではなかなか思うような結果が残せなかったが、夏場を休養に充てたのが奏功し、一段と逞しさを増した印象を受ける。追い切り後の共同会見で川村禎彦調教師は器の大きさを強調。西の上がり馬はモーニンだけではない。



17日、フェブラリーS(G1)の最終追い切りが栗東トレセンで行われた。追い切り後、アスカノロマン(牡5、栗東・川村厩舎)を管理する川村禎彦調教師の一問一答は以下の通り。

●初距離が試金石

-:前走の東海ステークス、実に鮮やかでした。

川村禎彦調教師:そうですね。やっとこの馬本来の実力が発揮できたかなと思っています。

-:最後は安心して観ていられたのではないでしょうか。今回の前哨戦としては、申し分のない勝ち方だったのではないかと思います。

川:残り100くらいでは安心して観ていました。左回りという点は同じですが、前回より200m距離が短くなりますし、初めての経験なので、一番の試金石になってくるのではないかと思います。

-:5歳を迎えて、ようやく開花してきた印象があります。

川:もともと大きな馬で、今でも530くらいはありますかね。それくらいの器がある馬なので、それを一杯にするには、それだけの時間を要したということでしょうか。

-:この馬のレースを観ますと、6勝していますが、ほとんどが2番手からの差しという競馬ですね。

川:たいへん競馬が上手といいますか、素直といいますか、良いポジションをとって抜け出してくる、理想的な競馬をしてくれますよね。競馬は上手いです。

-:今回は行きそうな馬もいますし、その馬の後ろという考えもありますか?

川:そうだとは思いますが、そこは乗り役の裁量でやってくれるのではないでしょうか。

●完成は先も ベストパフォーマンスを誓う

-:一昨年に未勝利を勝って、あっという間にオープンにまで登ってきました。ただ、去年は重賞では、あと一歩という競馬が続きました。

川:そこが先ほどの「器」の話ですが、去年、登り調子のところで腰と背中にすごく疲労を感じました。それが筋肉だけならばよかったのですが、関節にまで影響がありましたので、長期休むことになりました。

-:そのあたりがしっかりしてきて、今のアスカノロマンがあるということですね。

川:そうですね。ただ、まだ馬は若くて、まだまだこれからの馬だとは思っています。

アスカノロマン

-:たった今、追い切りが終わりましたが、どういうご感想でしょうか?

川:すべてのことは予定通り動いております。ただ、乗り役は「体が立派過ぎるかな」と言っていますが、現在、乗り役が持っている最高のパフォーマンスをお見せできると思っています。

-:「立派過ぎる」ということは馬体重が増えていると。

川:そうですね。前走の追い切った後が532キロだったので、今は534で2キロほどの差ではあるのですが、乗り役は「ちょっと重いかな」と話していました。

-:冒頭でも仰っていましたが、初めて使う東京、マイルになりますね。

川:距離に対する不安や、あとは天気ですね。良馬場でやらせてあげたいです。

-:東京コース自体はいかがでしょうか。

川:コースに関しては特に不安はありません。芝スタートは若干、気になりますが。

-:着実に実績を重ねてきたアスカノロマン。改めてG1へ向けて抱負をお願いします。

川:やっとここまで来られました。どうか無事に走ってほしいと思っております。おそらく最高のパフォーマンスを見せてくれるのではないでしょうか。応援よろしくお願いします。