トレセンレポート【高松宮記念】カノヤザクラ

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「一発あると思います。」

開口一番に力強く言葉を返してくれたのはカノヤザクラを手掛ける山本厩務員

橋口調教師が「世界のヤマモト」と冗談交じりに紹介してくれたが、それもそのはず、過去にはドバイ・シーマ・クラシックを制したハーツクライを手掛け、また、個性派・レッツゴーターキンなどの活躍馬を育ててきた橋口厩舎の影の功労者だ。

カノヤザクラ自身、アイビスSDを連覇しているように、夏馬の印象が強く、この時季から使う事自体が珍しいが、「秋になると、すぐに冬毛が伸びて、熊みたいになってしまうんだよね(笑)」と、橋口師と山本厩務員が口を合わせる。

ただし、「今年は冬毛が抜けるのが早くてこの時季としてはいい状態」と語るように、状態を考慮して、ここからのスタートとなる今年は、一発のムードが高まる。中間も2月下旬には帰厩して、坂路とコースを併用してジックリ乗り込まれて来た。

更に「コースも問題ないと思います」と力強い言葉が返ってきたように、中京コースは新馬勝ち、3歳時にはファルコンSで2着の舞台。「いつもかかって、カーッとするタイプだけれど、地下馬道の短い中京なら、テンションが上がる心配もないので」と同厩務員。

サマースプリントシリーズ連覇、昨年のスプリンターズS3着の実績を考えても、侮れない一頭だ。

カノヤザクラ
(牝6、栗東・橋口厩舎)
父:サクラバクシンオー
母:ウッドマンズシック
母父:Woodman
近親:パイアン
通算成績:23戦6勝
重賞勝利:
08年セントウルステークス(G2)
09年アイビスサマーD(G3)
08年アイビスサマーD(G3)