【葵S】1200mがピッタリのエリカカリーナが重賞初制覇を狙う!

気性面から1200mは合うエリカカリーナ

気性面から1200mは合うエリカカリーナ


葵S
エリカカリーナ
宮田敬介調教師

——前走の3歳1勝クラス(2024/3/23・中山・芝1200)は1着でした。レース内容を振り返ってください。

宮田調教師(以下、宮):東京1400で勝ち上がって、格上挑戦のクロッカスも勝つ気マンマンで臨みましたが、オープンのペースでも道中ハミを噛んで力んでいましたし、その分放してから弾けませんでした。この馬は本質的に短い距離が合っていると思っていましたし、前走は1200に切り替えましたが、スタートを決めて好位で引っ張りの手応えで終いもこれまでにない弾け方をしてくれて、改めてスプリント適性の高さを認識しました。

——今回葵ステークスを選択された意図は。

宮:同世代と戦うスプリント重賞というとまずはこのレースが目標になりますし、今後古馬と戦っていくための登竜門としての意味合いでもちょうど良いので選びました。

——この中間の過ごし方を教えてください。

宮:前走後はすぐに放牧に出しました。仕上がりが早いのであまり在厩期間が長くならないように、レースまで残り3週間を切ったくらいのタイミングで帰厩しました。前走時と比べて体重が増えて見た目もフックラしていますし、落ち着きもあって心身共に一段階成長した感じがします。

——5/15(水)に行われた1週前追い切りの狙いと動きの評価をお願いします。

宮:今回は残念ながらレースでは乗ってもらえませんが、1週前はこれまでの主戦の戸崎騎手に乗ってもらってしっかりやりました。道中もリズム良く走れていましたし、前走のときと同じように終いもギアを上げてしっかり走れていました。追い切り後の息遣いを見ても、休み明けとしては十分な負荷をかけられたと思います。

——現状で先生が感じるこの馬のストロングポイントを教えてください。

宮:両刃の剣ではありますが、前進気勢の強さですね。その前進気勢の強さは1400、1600では厳しいですが、1200のペースでもしっかりハミを取っていける気の強さと、そこから終いに良い脚を使えるところはスプリンターとしての適性を感じます。

——今後の成長を期待しているところは。

宮:この中間でも体がすごく成長していますし、これからどんどん良くなりそうな感じがします。まだまだ成長曲線を描いていきそうですし、古馬になっても短いところで活躍してくれるのではないかと期待しています。

——今回は初の関西圏への長距離輸送もありますが、その辺りも含めて京都芝1200の舞台適性への見通しは。

宮:デビュー戦の新潟を使ったときに輸送を経験しましたが体を減らさず出走できましたし、前走は中山で初めての環境のなかでピリッとしたところはあったものの、競馬に向けてはドッシリした感じで落ち着いて臨めたので、今回初めての京都もこなしてくれると期待値込みで考えています。

——レースへ向けて意気込みをお願いします。

宮:ここで何とか良い結果を出して、今後さらに上の舞台へ進んでいきたいと思っています。そういう期待を持たせてくれるような馬ですし、先々も含めて楽しみにしています。