昨日金曜、大井3Rでズンバパーティーが1着。騎乗した的場文男騎手はこれが今年の100勝目。大井が世界に誇る鉄人が、34年連続年間100勝という空前絶後の大記録を打ち立てた。62歳になっても年間100勝は世界的に見ても例がないことだろう。34年前といえば、横綱白鵬関が生まれた年である。偉大な記録過ぎて、ファンとしてもイマイチピンと来ない。

レースVTRを見ていただければ分かるが、直線の動きがとても62歳とは思えない。数々の記録を更新してきた的場騎手にとって、残すは37度挑戦して未勝利の東京ダービー制覇のみ。来年の6月5日、悲願を達成する瞬間を心から待っている。

日曜日は京都11R・マイルCS。このレースについては、競馬ラボチャンネル・うま馬データMOVIEも参考にしていただきたい。



このレースに、ディープインパクト産駒がよく来るイメージを持たれている方も多いかもしれない。実際過去に6頭が3着以内に食い込んでいる。その内訳を見ていくと、

12年3着ドナウブルー(府中牝馬S3着)
13年1着トーセンラー(京都記念1着)
14年1着ダノンシャーク(エプソムC2着)

と、それ以前に芝1800m以上の重賞で3着以内に食い込んだ実績があった。昨年3着のサングレーザーも今年札幌記念や天皇賞(秋)といった2000mの重賞で好走している。

加えて、過去にマイルCSで3着以内だったディープ産駒6頭中、それまでに東京芝マイルG1を勝っていたのはミッキーアイルのみ。安田記念を制したサトノアラジンがマイルCSでは3年連続着外だったように、求められる適性が若干違う。

今年距離実績があり、東京マイルで未勝利、この2点に該当するディープ産駒は◎アルアインただ1頭。久しぶりのマイル参戦となるが、母ドバイマジェスティはダート1400mの米G1BCフィリーメアスプリントの勝ち馬。アルアイン自身も毎日杯を好時計で制しているあたり、スピードが豊富。歳を重ねるごとに体型もマイラーになっており、距離短縮はプラスに働くだろう。前走の天皇賞(秋)は完璧なレースをしながら4着に敗れているように、東京ではあと一歩足りない点も好感が持てる。内を器用に立ち回れるだけに、2枠3番は絶好枠だろう。

安田記念を連闘で制しているように、間隔を狭めてよりパフォーマンスが上がるモズアスコット、前走は外枠、59キロ、直線での不利と明らかに参考外な昨年の覇者ペルシアンナイトを上位評価したい。

◎アルアイン
〇モズアスコット
▲ペルシアンナイト
☆ロジクライ
△①、⑤、⑥、⑩、⑬、⑭、⑮

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土曜の東京ダート戦の3着以内馬を見ると、キングマンボの血を持った馬が多く3着以内に来ていた。先週の東京ダートでもキングマンボ持ちが穴を開けており、土曜も3レースでキングマンボ持ちが1、3着。新馬戦でもベルシャザール産駒ビービーゲイルが9番人気ながら惜しい4着。今の馬場はキングマンボ持ちにとって走りやすいのだろう。

東京11R・霜月Sの出走メンバー中、キングマンボの血を持っているのは◎ドンフォルティスただ1頭。前走の白山大賞典は何もいいところなく1着から4.4秒離された10着に敗れたものの、2000m以上ではこの馬の持ち味が生きない。2走前のレパードSは距離短縮で4着だったように、狙うなら距離を短くしてきたタイミングだろう。半兄ナンベーサン、半姉ラーナアズーラが短距離馬だった点も踏まえて、狙ってみる価値はある。調教で少々動いていない点がどうかも、適性はありそうだ。


福島11R・福島民友Cが行われるのは福島ダート1700m。この条件にオープン競走が創設されて4年目になるが、過去3年を振り返ると、

15年(14頭立て)…馬番8番→12番→5番
16年(15頭立て)…馬番14番→12番→9番
17年(14頭立て)…馬番14番→9番→13番

と、外枠有利が続いている。元々外枠が来やすいコースで、上級条件になりその傾向がより顕著に出ているのだろう。大外15番を引き当てた◎ジュンヴァルカンはゲートの中の挙動が良くないタイプで、今回は最後入れの大外枠。これは大きなプラスとなりそうだ。1800m以上に実績は集中しているものの、前走を見ている限りは1700mにも対応可能。過剰に外を回されなければ楽しみはある。


平場からは計2R。まずは京都1R・2歳未勝利の◎サルトアトランテ。2走前のデビュー戦は直線で内を突こうとした際に詰まり、確勝を期した前走は出遅れ、直線でも詰まり消化不良のまま6着に終わってしまった。調教を見る限り脚力は未勝利レベルではない。母はダートで4勝を挙げ、オープンまで出世したサダムグランジュテ。ダート替わりは問題なさそうだ。外枠の今回はそう簡単に詰まることもないだろう。


もう1つ挙げるならば、福島9R・3歳上500万の◎シャイニーピース。土曜の福島芝一周のレースはトニービンの躍進が目立った。5Rではトニービン持ちがワンツースリー、8Rでも2、3着はトニービンの血を持っていた。シャイニー自身は前走、東京芝1800m戦で10着に敗れたものの、勝ち馬スパイラルダイブが上がり33.5という末脚を使うスローの切れ味勝負で、しかも内有利のレース展開。長く脚を使うタイプのこの馬にとって、展開も外枠も厳しかった。初勝利は小倉の上がり3F36.2という持続力勝負で挙げたもの。まず上がりが掛かるであろう福島芝2600m延長はプラスと判断する。