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これは楽しみな馬が出た、ロカが3馬身の圧勝!!
2014/11/4(火)
14年11月2日(日)4回京都9日目5R サラ2才新馬(芝外1800m)
ロカ
(牝2、栗東・今野厩舎)
父:ハービンジャー
母:ランズエッジ
母父:ダンスインザダーク
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東京競馬場で眺めていた京都の新馬戦。思わず《これは強い!》と瞬間に言葉が出た。ハービンジャー産駒のロカであった。何か素質の違いを観た思いがしたもの。母のランズエッジは、ウインドインハーヘアの子供。そう、ディープインパクトの異父妹である。池江泰朗厩舎から2008年にデビューしたが、約1年後に引退するまで8戦をしたが、ウイナーズサークルへは行く事は出来なかった。母となって2頭目の子供がこのロカである。CWで80秒で来るのだから、走るのは判っていたはず。ラスト1ハロンから抜け出して、後はほとんど追うところのない勝ち方で、3馬身もちぎってみせたデビュー戦。これはおおいに楽しみな馬の出現と言えよう…か。
ちょっと薄煙る京都コースであった。
スタートはややバラついた感じで、ロカもあまり早い方でなかった。すぐにパラベンスが先手を取っていく。2番手にヒロフォーシーズンがつけ、外にリリーヴィクトリーで、前半の3Fが37.9はかなり遅い流れである。ロカも中団で進めているが、前との差も4馬身もない間隔。坂を下って追い上げてくる馬が先行馬群の外へと並んでくるので、かなり横に広がる感じである。
しかし4角を廻って直線に入ってきた時もそうバラけた感じはなく、そこそこ馬群が密集している。スローな流れだけに前は残る。パラベンスが内で粘っている。その外のヒロフォーシーズンも頑張って伸びてゆく。
ラスト300mのあたりで、外へ出せる間合いができたロカ。そこから進撃を開始する。そしてラスト200mあたりで、和田Jの左ステッキが1発入ってさらに伸びが加速する。もう1発ステッキが入ったロカが、まるで1頭だけ脚色が違うものとなってグングンと伸びていく。
ラスト100Mの地点で内の先行馬群を抜き去ったあたりで、馬場内のオーロラビジョンを観た和田J。その後は、もう手綱を抑える所作となっていった。
最後の2Fが11.0~11.0である。最初の11.0は、先頭を切っていたパラベンスがマークしたものである。それを刻める程にペースは遅かった。しかし後の1Fの半分以上はロカがマークしたものである。それも最後の100mは、ほぼ流していたものだ。2、3、4着が前へ行った3頭のまま。それを差して、なお流して3馬身差なのである。
今野師から電話がかかってきた時に《ちょっと走る馬が出ましたね、ロカが》と言うと『いや~、ちょっとでなく、かなり走る馬だと思いますよ』ときた。そして次はどこへと問うと『そうですね、阪神のジュベナイルFへ行こうと思ってます』であった。そこで抽選に身を任せて見事出走の暁には、まるでブエナビスタとなる訳である。
東京競馬場にいながら、《是非にも目の当たりにしたい新馬戦だったな~》と悔しがったレースであった…。
平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。
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