【オークス】掴んだ母の忘れ物!チェルヴィニアが樫の女王の座を掴む


5月19日(日)、2回東京10日目11Rで第85回優駿牝馬(G1)(芝2400m)が行なわれ、C.ルメール騎手騎乗の2番人気・チェルヴィニア(牝3、美浦・木村厩舎)が直線外から力強く進出すると、一時は単独の先頭に躍り出た桜花賞馬ステレンボッシュをゴール直前で差し切り優勝。勝ちタイムは2:24.0(良)。

2着には半馬身差で1番人気・ステレンボッシュ(牝3、美浦・国枝厩舎)、3着には1馬身3/4差で3番人気・ライトバック(牝3、栗東・茶木厩舎)が続いて入線した。

勝ったチェルヴィニアは昨年のアルテミスSの勝ち馬。新馬戦から類まれなる素質を覗かせていたこともあり、当時は牝馬クラシックの主役候補と噂された1頭だ。

しかし迎えた明け3歳の桜花賞では、デビューからコンビを組んでいたC.ルメール騎手が負傷により離脱。この馬自身も休養明けで実力を発揮しきれず13着に大敗していた。

ただそれでもファンの期待は大きかった。桜花賞馬に次ぐ2番人気と高い支持を受けたこの大舞台で、再びC.ルメール騎手と共に勝利を記録。前走13着から見事樫の女王の座を射止め、人馬ともに完全復活を証明してみせた。

また同馬の母は、16年フローラSの勝ち馬チェッキーノ。同年のオークスではクビ差の2着に惜敗していたが、今年は娘が雪辱を果たす結果に。8年越しの悲願も叶った、物語の多いレースだったとも言えよう。 馬主は有限会社サンデーレーシング、生産者は安平町のノーザンファーム

  • チェルヴィニア
  • (牝3、美浦・木村厩舎)
  • 父:ハービンジャー
  • 母:チェッキーノ
  • 母父:キングカメハメハ
  • 通算成績:5戦3勝
  • 重賞勝利:
  • 24年オークス(G1)
  • 23年アルテミスS(G3)

1着 チェルヴィニア(ルメール騎手)
「すごく嬉しいです。皆さんに大きなありがとうを言いたいです。ドバイで落ちた時、家族が助けてくれたおかげで、今日は元気に乗れました。大変な時期を支えてくれました。

去年GⅢで勝った時、高いポテンシャルを感じて、クラシックに行けると思いました。桜花賞はいい結果が出ませんでしたが、今日は自信がありました。直線は本当のチェルヴィニアの姿が見せられたと思います。来週の日本ダービーも大変な競争になると思うので、頑張りたいです」

2着 ステレンボッシュ(戸崎圭太騎手)
「1~2コーナーでタイトになったところでプレッシャーがありましたが、冷静に運べました。折り合いは問題なく、リズム良く直線も伸びましたが、強い馬が1頭いました」

2着 ステレンボッシュ(国枝栄調教師)
「右トモの落鉄があったようで、影響があったかもしれません。この馬の競馬はできましたが、チェルヴィニアの方が力をつけていたので褒めるしかありません。先週今週2着と悔しい思いをしたので、来週の日本ダービーも頑張ります」

3着 ライトバック(坂井瑠星騎手)
「レース前もテンション変わらず、折り合ってくれました。良い位置をマークして最後は脚を使えました。上位は強かったですが、頑張ってくれました」

5着 ランスオブクイーン(横山和生騎手)
「難しいところがありますが、返し馬を含めてリズム良く走っていました。悪くない競馬はできたので、能力が出せれば。2400mの距離も良いと思います」

6着 スウィープフィート(武豊騎手)
「折り合いはつきましたが、最後に伸びませんでした。2400mが長いのかな……こなせると思ったんですが。また力をつけて、秋に向けて頑張っていきたいです」

チェルヴィニア
チェルヴィニア
チェルヴィニア
チェルヴィニア

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