乗り替わりの悔しさを胸にオークスで初G1制覇へ
2013/5/19(日)
桜花賞は前日の落馬負傷により、いるはずだったアユサン(牝3、美浦・手塚厩舎)の背中にいなかった丸山元気騎手。C.デムーロの偉業が先行しているが、その裏で様々なバックアップがあったことを忘れてはならない。馬としてはオークスで2冠目が懸かり、自身としてはリベンジの場となる主戦ジョッキーに、中間の状態と気になる距離適性を聞いてきた。
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アドバイスに応えたクリスチャン・デムーロ
-:前走のアユサンの桜花賞は残念ながら騎乗できなかったのですが、レースをご覧になってどうでしたか?
丸山元気騎手:やっぱりあの馬の特徴を活かした最高のレースだったと思います。
-:レース前、クリスチャン・デムーロ騎手には何かおっしゃったのですか?
元:コーナーで動くと、ちょっと左にモタれる部分があるので、多分4コーナーまでは手応え良く回ってこれるというのが前回のデキならあると思ったので、直線に向くまでは動かない方が良いというのは伝えましたね。
-:そのアドバイス通りで?
元:はい、スゴかったですね。
-:今週の1週前追い切りですが、それが桜花賞前以来の騎乗ということでしたが、感触はどうでしたか?
元:桜花賞の時が本当に具合が良過ぎるぐらいだったので、やっぱりその時に比べたら落ちる部分はありますけど、今までに比べたら1週前としては全然十分ですし、この1本で変わってくれるとは思うので。終いはトボけながらも、またムチを入れたら反応しましたし、シッカリと伸びてくれてるので、大丈夫だと思います。
-:デビュー前からアユサンに乗られてますが、変わったところもしくは良い意味で変わってないところがあれば教えて下さい。
元:とにかくトモが弱いというか股関節が弱かったので、本当に新馬の前とかは何回も手前を替えたり、モタれたり、フラフラしたりするところがあったのですけど、桜花賞前から暖かくなるにつれて本当にトモがシッカリとしてきましたし、モタれる部分が少なくなってきて、真っ直ぐ走れるようになってきてます。手前もそんなに替えないで、今は走れているのでね。あとは勝負根性というのはデビュー前から、本当に良い意味で変わってなくて、ドンドン逆に強くなってて良いなと思います。
-:その闘争心が逆に気が入り過ぎて、折り合いに支障をきたすことはないですか?
元:2400はやってみなくちゃ分からないですから。それは他の馬も全部そうですしね。まあ、我慢はできる馬なので、馬の後ろに入れれば大丈夫じゃないかと思います。
桜花賞馬アユサンに更なる勲章を
-:アユサンの良いところと言えば、どういう部分になるのですか?
元:一番はやっぱり勝負根性だと思いますし、桜花賞でも1回はレッドオーヴァルに出られてから、また差し返すというあの根性はスゴいですし、乗ってても負けん気の強いという感じはスゴい受けますしね。ゲート裏での気合い乗りもスゴいですし、やっぱりスゴいですよ。
-:馬の後ろに入れて我慢ができれば、距離は大丈夫であろうということですが、他に気を付けていることありますか?
元:今のところはそこまで考えてないですし、枠が出てからですね。まあ、枠が出たとしても、あの馬の競馬ができれば一番良いかな。リズム良く運ぶことを一番気を付けて。どのレースでもそうなのですけどね。やっぱりリズム良く競馬をしてあげるということを第一に考えてます。
-:最後にG1に対する意気込みを聞かせて下さい。
元:騎手なら誰でも勝ちたいですし、何せ桜花賞を勝っている今まで乗っていたアユサンじゃないですから。G1馬のアユサンになった訳ですし、それでまた乗せてもらえるというのは、嬉しさというより責任感がありますし、何とか結果を出さなければいけないと思っているので、頑張りたいと思います。
-:ありがとうございます。
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■重賞勝ち |
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競馬学校25期生。初勝利は同期で最も遅かったが、最終的には8勝を挙げ民放競馬記者クラブ賞を受賞。2010年に入り、2回中京で10勝を挙げリーディングを獲得すると、続く1回福島で8勝、1回新潟では15勝(1回新潟競馬最多勝記録を更新)を挙げ、ローカル3開催連続リーディングという偉業を達成した。今年は悲願であるG1初制覇にオークスではアユサンと挑む。 |